美味しい蜂蜜

 
 

本物の蜂蜜を見分けるための参考に

本当に美味しい蜂蜜を食べたことはありますか?
 
安物の蜂蜜は口に入れても、くどい甘みだけで
たいした香りも感じられません。
生産の途中で加熱している可能性が高いので、
蜂蜜に含まれるべき酵素や栄養分が破壊されている
場合が多いです。
つまりは単なる甘いシロップのようなものですね。
 
しかし、天然100%の蜂蜜は違います。
瓶をあけただけで、周囲に花の香りが漂います。
 
口に入れると、さわやかな甘みが感じられ、
口中いっぱいに花の香りが広がります。
 
そんな本物の蜂蜜にまつわるコラムをお届けします。

ミツバチの社会 

女王バチを中心とした巣の中の家族構成

蜂蜜を集めてくるミツバチのコロニーは
どのように成り立っているのでしょうか。

巣箱の中を覗いて見ると、何万匹ものミツバチが
群がっていますが、
女王バチ(1匹)、
雄バチ(約1000匹)、
メスの働きバチ(1万~3万匹)と、
3種類の蜂から成り立っています。

1つのコロニーは、おおよそ1万5千~3万匹。
多くは見えても、すべては女王バチから生まれた子供です。

それぞれの寿命は、
女王バチは数年、
雄バチは数ヶ月、
メスの働きバチは1ヶ月ほどだそうです。

ミツバチのそれぞれの役割

女王バチは雄バチと交尾をして、数多くの働きバチを生みます。
誕生した働きバチは、まず巣の世話をして、
しばらくすると蜂蜜を集めて周り、短い一生を終えます。

それぞれの役割を果たすことで、
ミツバチの社会は成り立っています。

すべての始まりは女王バチから

ミツバチの中心的存在・女王バチの誕生

働きバチを数年間にわたり生み続ける女王バチは、
生まれからして特殊です。
 
普通の働きバチは六角形の部屋で育ちます。
一方の女王バチは、選ばれたメスの幼虫が王台という巣の中の突起で育てられます。
 
働きバチが栄養価の高いローヤルゼリーを食べられるのは、生まれてからすぐの間だけで、
しばらくで花粉と蜂蜜を食べさせられます。
しかし、女王バチが食べるものは、ローヤルゼリーだけ。
 
その結果、女王バチは働きバチに比べて、数十倍の長さの寿命と、2倍の体重を誇るようになります。
 

旧女王バチが新しい巣へ旅立つ分封

しばらくして女王バチの幼虫が育ってくると、
巣の中には、2匹の女王バチがいることになります。
 
すると混乱してしまうので、もともといた女王バチは「分封」といって、引越しを行います。
新しい巣を作り、そちらでまた産卵を行い、群を大きくしていきます。
 
こうしてスムーズに新しい女王バチが産卵をする環境が整います。
新しい女王バチは落ち着いて交尾を行い、働きバチを生み続けます。
数年の寿命の間に、毎日1500個を超える卵を産み続けるのです。
 

働きバチの役割

働きバチが一生に集める蜂蜜はスプーン1杯

春になると花の間を飛び回って
花粉と蜂蜜を集めているのは働きバチです。
すべてメスのハチで寿命は1ヶ月ほど。
 
働きバチは、女王バチが産卵して、六角形の巣部屋で育てられます。
まず与えられるのはローヤルゼリー。
しばらくして花粉と蜂蜜をまぜたものを与えられ育ちます。
 
羽化すると、まずは巣の中の世話をします。
 
女王バチの世話や、巣の中の掃除、育児、門番など。
巣作りも彼女らの仕事です。
 
羽化して20日過ぎになると、巣の外の仕事をするようになります。
 
寿命の最後の10日は、花の間を飛び回って、蜂蜜を集めてきます。
短い一生のうちに集められる蜂蜜はスプーン1杯ほどといわれています。
 

秋冬に生まれた働きバチは長生き

春から夏にかけて働きバチとして生まれた雌バチは
短い一生を行きます。
 
しかし、秋や冬に生まれた働きバチは、次の春が来るまで長生きします。
というのも、基本的に女王バチは寒くなるとあまり産卵しなくなるのです。
 
巣の中の働きバチが減ると世話が出来ず困るので、
長生きするのでしょう。
 

雄バチの役割

巣の中で何にもしない雄バチ

雄バチは巣の中に1000匹ほどいて、
ふだんは何もせずボーっとしています。
 
巣の中の世話をして働くのはメスである働きバチの役割で、
雄バチはその働きバチが運んでくる花粉や蜜を食べて過ごしています。
 
なにも仕事をしないのですが、唯一の役割は女王バチとの交尾です。
 

女王バチとの交尾だけが役割

春になり、暖かくなると女王バチが巣の中の雄バチ房といわれる場所へ移動します。
そこに雄バチになる卵を植えつけます。
 
孵化した雄バチは、やはり暖かくなってから生まれた処女の女王バチと交尾をします。
 
女王バチはこれで卵を産めるようになり、新たな群を築きます。
一方の雄バチは、交尾の後に死んでしまいます。
 
残った雄バチは、夏が過ぎ、秋になると、本格的に何の役割も無くなり、巣を追い出されます。
 
もともと餌を集める能力もなく、花も咲いていないため、
寒い巣の外で雄バチはすぐに死んでしまいます。
 
まさに交尾のためだけにある存在といえます。